続・世に棲む日々。

ロングツーリングとトライアルと。

PUNCTURE.

その日の午後はバイク乗りの友人の復活
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この男、正月のあろう事か年が明けてわずか3日、千葉のくっそ山中でツーリング中にポッキリやってくれたのである。
それもガレ道を猛スピードで突っ込んでラインを外れて吹っ飛んでいったわけでもなく、「ちょっと調子にノッチャッて」的なお調子者丸出しでのお試しジャンプ台での出来事だった。
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現場は携帯の電波は届かず、届く場所まで移動して救急車を呼ぶものの、林道へ入るのを躊躇される始末。
何の束縛もないチームDANGUNの唯一の不文律「無事かえる」を見事に反故してくれた上に、当然チームとしては年頭一発目のおめでたいツーリング最中。
悪いったらありゃしない。

しかしそれから3ヶ月。当事者も体の回復と共に徐々に気持ちも立ち直ってきてくれたようで、バイクにもようやく乗れるようになったと聞いて、やはり喜びが素直に出てくる辺りは私も非道には徹しきれない性分のようだ。
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その当事者がいよいよ復活の区切りとして自分の得意とする料理でみんなに振舞ってくれるというのはうれしい限り。有難くお呼ばれする事に。

当日はDANGUN以外にも超有名2チームも参加とのこと、大勢のライダーが一堂に会する集会ということになれば気持ちも高まるのも必然、チーム内では「午前中はツーリングでもしましょうか」となるのは流れのまま。
この日は足柄アサヒビール園に午後1時半集合ということなので、それまではツーリングでたっぷり遊べるだろうと楽しみにして空を見上げると、どんよりとした雲が空一面を低くっている。

集合場所へ向かいながら走っている最中に信号待ちで空を見上げるものの、箱根方面はまだまだ厚い雲に包まれているが全体的には明るくもなってきており、予報ではこれ以降回復傾向でもあると言っていたので大丈夫だろうと踏んで集合時間前に西湘PAに到着。
しかしいつもの日曜日ならオンロードに完全されている屋根付き駐車場も今日はオフ軍団が悠々と停車できる状態。
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当然だろう。やはりライダーは天候や湿度に敏感なのだ。
行き先が雨雲に覆われている場所に好き好んで突き進んでいく馬鹿がどこにいるか。賢明なライダーは当然敬遠するはずだからだ。
それでもまだ天候回復を信じてやまない十数台のイカれたオフローダー達はもう「馬鹿者共」という一括りにしても何ら問題は生じまい。
午後には小奇麗なビール園で祝いの宴があるというのに「汚れない程度に走りましょう。みっともないですから」とはこの箱根の雨雲を前にしてどの口が言うのか。

忙しい中、集合場所まで駆けつけてくれた開催当事者の旅好きライダーさんとは後々会場でお会いする約束をして一行は9時過ぎに出発。西湘バイパスを西へ西へ、雨の中へ向かっていく。
早川を抜けるとまずは一行は一夜へ。
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ここは戦国時代、豊臣が十五万で陣を張り淀やら千利休やらでお茶会を開いている間に築城し、小田原北条を陥落させた舞台。
もっとも最近では塚ファームの方が有名になってしまったか。

ツーリングリーダーのチェローさんはここで一度休憩を取った後は一気に箱根を駆け上がっていく算段らしいのだが、どうにも山に入ると濃霧が酷くなり、次第に雨粒も大きくなって空からシトシト降るようになってきた。
嫌な予感程よく当たるものだと妙なを持った。
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それでも天気予報は回復方向だと言っていたはず・・・石原良純の顔を思い出しながらガレ岩をそれに譬え、ツーリストで踏みつぶしながら雨の止む事をを信じて林道を駆け抜ける。
が、は更に濃くなりもう目の前のライダーのテールランプしか見えない。5m先にうっすら見えるテールランプだけをただ追いかけて、見失わないように付いていく・・・前走ライダーの前のライダーなど見えやしない。
っつーか本当にそんな奴走っているのか?位な
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途中途中でチェローさんは後続を確認していくのだが、やはりこの条件下の、各々換装している装備が違う事も大勢の移動では不利に働く事もある。
ツーリストにはものの道でもモタードはこれはキツイだろうに。 ノーマルでもシンドイのだから。
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何度か生存確認をしていたものの最後の舗装路まで辿り着いた時点での後続がパッタリ来なくなった。

どうなってんだ。まさか誰かケたか
。嫌な予感を的中させるかのようにムコさんがしてエマージェンシーコーリング。
「クマさんがパンクした」
いや。厳密に言うとクマさんのセローがパンクしたのであって・・・などどうでもよい。でもすぐに安堵。
なんだ。パンクか。これだけ人数が揃っていれば道具だって部品だってある。全然問題ない。
すぐに引き返して1km程戻るとクマさんのセローを中心に大勢集まっていて、今しがた処置をしていたようだがダメらしい。エアが一気に抜けてしまうようだ。
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きちんとチューブを引っ張り出してパンク修理をせねばなるまい。
各々道具を持ち寄って早速修理開始。
兵どもは造作もなく前輪タイヤを外してチューブを取り出す。 「しかし前輪がパンクなんて珍しいねえ」などと笑いながら話すものの「確かにね」と何となく違和を感じていた。
しかしチューブを引っ張り出してしまえば後は自転車のパンク修理と容量は同じ。穴をみつけてそこにパッチを貼れば完了という単純な作業。
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だが、以下のループを延々と繰り返す羽目になる。

パッチを貼る。 エアを入れてみる。 抜けている。おかしい。他にも穴があるようだ。別の穴を見つけた。
パッチを貼る。 エアを入れてみる。 抜けている。おかしい。他にも穴があるようだ。別の穴を見つけた。
パッチを貼る。 エアを入れてみる。 抜けている。おかしい。他にも穴があるようだ。別の穴を見つけた。

この究極のスパイラルを何度繰り返したことだろうか。 遂にチューブはパッチだらけとなり、あまりの穴の多さも手伝って作業もいて荒くなっていった。おまけにこの雨。上手にボンドが乗らないのでパッチが次々にがれてくる。
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更には穴が多すぎてパッチの貼る位置が特定できない。
飲料水をビニールに入れてチューブを押し込み穴位置を特定するも、今度はビニールから水が漏れていく。
「水が足りないんだ!」そう叫ぶ。
するとクマさんが「ポカリならあるけど」
ポカリでパンク位置特定なんて想像しただけでついて気持ち悪い。即却下。
究極の状況下では冷静な判断ができずに妙な会話がどんどん進行していく。
みんな気が変になっているようだった。これも呪いか。

も手伝う。
そうだ。この後の復活に間に合わせないといけないのだ。こんな山の中でモタモタしてどうする。
到着を逆算するとほとんど時間がない。更に

そんな中どうやら原因は木工用の釘だった事が判明。しかもその釘がいたずらしてチューブをズタズタにしたのだった。
もうチューブは使い物になりそうになかったのはみんな分かっていた。
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そんな時にかもねぎさんが言い放つ。
「旅好きさんがお土産くれるというから、チューブの分スペース開けてきたんだよねぇ。いつもは積んでるのに」
この男、チューブを置いてきた原因を真っ先に旅好きさんに振った。俺は全然悪くないのだ、と高らかに宣言したのである。ふざけているのか。
前回一人千葉探索でから復活してきた男の台詞とはとても思えない。
更に「これだけいれば誰か持ってきてると思ったんだけどねぇ、今日は復活祝いがメインだからみんな軽装になっちゃったんだよねぇ」とさえも言い放った。
責任の所在は自分だけにあるわけではない、みんな同罪なのだと主張し出したのだ。
或いはチューブ不所持の咎から逃れるため、みんなの同意が欲しいのだろうか。
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いや。とにかくここにないチューブの話をしても仕方がない。
何とかお祝いの席に間に合わせなければ、ということになり、いい加減な手当てしかできていないチューブを押し込んで誤魔化し誤魔化し走って、途中でエアを補給しながら移動する作戦に変更した。

しかし無情なものである。1つめのエア補給地点と考えていた大観山まで到着したその途端、突然エアが抜けてしまった。
もうクマさんのセローは限りなく走行がとなった。
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ここ。大観山とは思えない程の濃霧。

さて。どうするべきか。これだけの人数が一斉に遅刻するわけにもいかない。
八甲田山の雪中行軍遭難を想像させる。
全員が遭難してしまってはダメなのだ。
ここはクマさんと誰か一人残って何とか対処を思案するのがか、とも思ったがクマさんのバイクをここに置いて一旦タンデムをして会場入りし、後でバイクを取りに来る計画で結論が出た。
ここでハスクバーナ登場。おーさんとのタンデムとなったクマさんを含めた全員で、急ぎ会場へ向かうことに。
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いや。でも。その2ケツの後ろ姿を見ながら走行していると千葉の林道のあの忌々しい記憶が蘇ってきた。
そう、この日の復活祝い当事者の旅好きさんはあの日千葉で、乗ってきたバイクはレッカーで運んでもらわねばならず、苦肉の策として仕方なくムコさんと2ケツするハメになった記憶。
CRFの狭いシートにでかくムサいおっさん2人が2ケツしながらガレ道を勢い良く走ると、イヤなのに、拒みたいのに私のポ〇チンがぐいぐいとムコさんの尻に刺さっていくのだ。
ムニムニと押し込まれていく〇コチンの感触・・・やわらかいケツ。
拒否しようとすればするほど反応・・・はするわけもないのだが、とにかくあのおっさんのケツに息子を押し付ける強制わいせつ罪のような嫌な記憶がハスクバーナのタンデムをしている二人を見ているとふと蘇ってきた。 おえ
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No title
昨日はお疲れ様でした! 相変わらずオモロイっす(笑) あ~(^^;)思い出したくもない2ケツの記憶が蘇ってきてしまった(^^;)ww
[ 2016/04/27 18:11 ] [ 編集 ]
No title
ぱるさんこんばんは~^^ 新年早々調子乗ってやっちまった!事故! 久々に映像を見てリアルに思い出しました(笑) 雨の林道だとパッチも上手く貼れないという リスクもあるんですね! フロントのパンクも珍しいですが。 1人で走っていたらと思うと恐ろしいです。
[ 2016/04/28 00:24 ] [ 編集 ]
No title
いやぁ、皆さんチューブ持って来ていないとは参りました(^^; あんた達どんだけお土産期待してるんだよ!と叫びたくなりましたよ。 ・・・お前もな!と速攻突っ込まれるでしょうが(^^; 男同士のタンデム、あれは経験しないと判りませんねぇ(^^; 必死に密着しないようにシート後端ギリギリ、ほぼ半ケツ状態で耐えたんですが、 いつしか力絶え、ムニムニと押し込んでました(^^)/ ←喜んじゃダメだよ それにしても面白いですねぇ、直ぐに次読まなくっちゃ!
[ 2016/04/28 06:00 ] [ 編集 ]
No title
おつかれさまでした パッチの数スゴイ(汗)雨の林道の作業は大変そうですね おっさん同士のタンデム。。。あまり思い出したくないですね(笑) でもいざという時大人数だと心強い 遅れてきたらオフチームは全員正座とか行ってましたが無事間に合って良かったです
[ 2016/04/28 09:47 ] [ 編集 ]
No title
笑いましたー!ぱるさん、よく見てますね~。 かもねぎさん、迂闊になにか話せないですよー。
[ 2016/04/28 10:19 ] [ 編集 ]
No title
最後まで読んで爆笑させて貰いました。 男同士のタンデムは微妙な感じになりますよね。 大型ならまだしもオフじゃ密着間違いなしですし。
[ 2016/04/28 10:47 ] [ 編集 ]
No title
ぱるさん、こんにちは(^^) もう大爆笑です!! ぱるさん本当に怖いですね~ あの状況下でちゃんとみんなの言動を把握しているとは^^; だから冷静に判断して最善の対応が出来たのでしょうね、凄いです。
[ 2016/04/28 11:32 ] [ 編集 ]
No title
出来るなら 味わいたくない 例のモノ  はるさん、こんにちは。 相変わらずの観察力と表現力に脱帽です。 一緒に飲みに行ったらさぞ盛り上げてくれるのでしょうね♪ 出先でのパンク経験はありません。 他者のパンクを見て、修理手順、搭載工具などは参考になるので、 今後迎えるであろう時に備えます。
[ 2016/05/01 07:04 ] [ 編集 ]
No title
ぱるさん、こんばんは〜。 まだ仕事中なので、コッソリ見ておりましたが、 含み笑いにも限界があり、外へ出て思いっきり笑って来ました〜。 ぱるさんの2ケツの話、おもしろ過ぎます。∵ゞ(≧ε≦● )ププッ ぱるさん、良く観察してますねー。チェローさんの言うとおり うかつに話せませんね〜。(^-^;) 早く続きも見ようっと。
[ 2016/05/01 17:42 ] [ 編集 ]
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